公認心理師試験 過去問捜査室

公認心理師試験過去問の独学勉強ノートです

公認心理師試験 第2回試験 問138 2019-138

問138 事例

25歳の男性A、会社員。3か月前にバイク事故により総合病院の救命救急センターに搬入された。意識障害はなく、胸髄損傷による両下完全麻痺と診断された。2週間前、主治医からAに、今後、両下肢完全麻痺の回復は期待できないとの告知がなされた。その後Aはふさぎこみ、発語が少なくなったため、主治医から院内の公認心理師Bに評価及び介入の依頼があった。Bが訪室するとAは表情がさえず、早朝覚醒と意欲低下が認められた。

このときのBの対応として、最も優先度が高いものを1っ選ベ。

(1)神経心理学的検査を行う。

(2)障害受容プロセスを話題にする。

(3)アサーシヨン·トレーニングを導人する。

(4)脊髄損傷の当事者の会ヘの参加を勧める。

(5)抑うっ状態が疑われることを主治医に報告する。

 

センターの答え(5)が優先する

解説

中途障害者の障害受容過程の問題です。ショック期・否認期・混乱期・努力期・受容期とすすみますが、このうちの混乱期では抑うつ反応を示し自殺を考えることもあるなど、特に注意が必要です。

設問では、早朝覚醒が見られていますが、早朝覚醒うつ状態の早期の自覚症状を表すサインとして特に重要ですので、すぐに主治医に報告するのが望ましいでしょう。

さて、人によっては、うつ状態とは関係なく、朝早く目が覚めるというかたもおられます(年齢的には若い時は眠いものですが、ベテランになると朝が割と平気になります)。このような健常な範囲内の早朝の目覚めの場合は、せっかくだから草取りでもするか、散歩しようかな、うまいコーヒーでものもう、というように床から出ようと思うものです、この点がちがいますね。

 

 【当解答解説は個人的な見解でございます、当方の勉強不足の場合もあり得ますので、最終的には心理研修センターの発表を正とご認識下さい。また至らぬ表現によりご気分を害される方がおられましたらお詫びいたします、申し訳ありません。】

 

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