公認心理師試験 過去問捜査室

公認心理師試験過去問の独学勉強ノートです

公認心理師試験 第2回試験 問54 2019-054

問54 2次的外傷性ストレスSecondary Traumatic Stress (STS)による反応について、正しいものを2つ選ベ。

(1)幼児期のトラウマ体験を原因とする。

(2)フラツシユバツクを呈することがある。

(3)被害者の支援活動をしている人に生じる。

(4)回復には年単位の時間を要することが多い。

(5)不安発作の反復を恐れ、社会的活動が制限される。

 

センターの答え(2)(3)が正しい

解説 トラウマ体験は、その物語を聞くものにも強烈な感情を体験させます。セラピスト自身にはトラウマ体験がないにもかかわらず、あたかも被害者と同じような症状を経験することを、二次性外傷性ストレスといい、日本ではまだ研究が十分に行われていない分野ともいえます。トラウマを持つ人をケアするということは、セラピスト自身がまた、傷つくことでもあるといえます。

(1)幼児期のトラウマ体験を原因とする。→クライアントのトラウマに共感することによって生じる

(2)フラツシユバツクを呈することがある。→正しい

(3)被害者の支援活動をしている人に生じる。→正しい

(4)回復には年単位の時間を要することが多い。→セラピストとしてそこまでダメージを受けることは自己管理として適切ではない。しかし、現場を去るなどの行動変容はありうる

(5)不安発作の反復を恐れ、社会的活動が制限される。→パニック障害(広義では不安障害)の症状であり本問とやや離れる。PTSD(一次性)では類似の症状があるが誘因が明らかであり、予期不安(パニック発作が起きないかということ自体が不安)はほとんどない。

第2回試験全問題のもくじはこちら ↓

公認心理師試験過去問 第2回試験 もくじ - rainymanday’s diary