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公認心理師試験 第2回試験 問12 2019-012

問12 神経細胞の生理について、正しいもの

(1)グルタミン酸は抑制性神経伝達物質である
(2)活動電位は樹状突起を通して標的に送られる
(3)無髄線維では有髄線維より活動電位の伝導く速度が速い
(4)シナプス後細胞の興奮性シナプス後電位は全か無かの法則に従う
(5)ひとつの神経細胞における個々の活動電位の大きさは刺激の強さに関わらず一定である

 

センター発表による答え(5)

解説 どれも神経細胞電気生理に関する基本的知識です、ですが難しい

(1)グルタミン酸は抑制性神経伝達物質である→グルタミン酸は興奮
(2)活動電位は樹状突起を通して標的に送られる→送信は軸索です
(3)無髄線維では有髄線維より活動電位の伝導く速度が速い→有髄が速い
(4)シナプス後細胞の興奮性シナプス後電位は全か無かの法則に従う→加重がある
(5)ひとつの神経細胞における個々の活動電位の大きさは刺激の強さに関わらず一定である→正しい

 感想 (1)(2)(3)は必修事項、でも(4)(5)は難しいので、消去法で(4)か(5)までしぼれたら良しとしていいと思います。

(5)の活動電位というのは、神経細胞がON/OFFのONになったときの電圧です。ものすごくザックリいいますが、家庭の100Vと同じで、電気を送る側でONなら100V、OFFなら0Vしかないですよね。今日は67Vだったねなんてないですよね。だから活動電位の大きさは一定、というのは正しいです。

(4)のシナプス後細胞というのは、情報を受け取る立場の神経細胞のこと。たとえると、苦情電話を4本もってるコールセンターの部屋みたいなものです。苦情電話が1本鳴るとイライラ(=興奮性シナプス)の電圧(=後電位)は+10V、2本だと+20V、3本だと+30V、4本だと+40V、と追加してきますので、「加重」といいます。(ですから100Vか0V(全か無か)ではないわけです。)

 うーん、かえってわかりにくかったらすみません。

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公認心理師試験過去問 第2回試験 もくじ - rainymanday’s diary

 参考 神経生理学チャンネル(bingビデオ)さまの動画 ↓